課題1 Torrent File に記載されている情報を読み込みたい。
BitTorrent のプロトコルを学習するに当たって、実際に、Torrentクライアントを実装することにしました。
まず最初に、TorrentFileに記載されている情報を読み取ることから始めたいと思います。
Torrentファイルは、bencode というルールで、記述されています。
そこで、
1. Bencodingを扱えるようにする。
2. Bittorrentファイルを読み込めるようにする。
の順に問題を解決していくことにしました。
というわけで、この記事ではBencodingについて説明します。
Bencoding
bencodingは integer, string(byte array), list, diction のデータ型を持ちます。
なので、この4つデータ型のデコードとエンコードができるようになれば、
bencodingを扱えるようになったことになります、
具体的に、以下のようなルールでエンコードされいます。
beninteger : "i" [0-9]* "e"
benstring : [0-9]* ":" <bytes array/string>
# bytes array/string length is prev [0-9]*.
bendiction : "d" dictelements "e"
benlist : "l" listelements "e"
benobject : beninteger | benstring | beniction | benlist
listelements : benobject (benobject)*
dictelements : benstring benobject (benstring benobject)*
といった感じです。
例えば、
Integerで、1を表したい場合は、"i1e"
Stringでabcを表したい場合は、"3:abc"
上記を含むListを表したい場合は、"li1e3:abce"
といった感じで表せます。
また、bencodingは簡単にパースできるように工夫されています。
簡単といえるのは、先頭1文字で、どのデータ構造でできているかが判断できるようになっているからです。
なので、bencodingのdecoderは、以下のようなシナリオで実現できます。
1. 一文字読み込む。
2. どのデータか判別する。
例えば、 'i' ならば、integer、's'ならば、stringといった感じです。
3. データ形式に応じて読み込む。
4. 1に戻る。
RaiderでのParse方法
Bittorrent のbencodingのencode/decode方法はとてもシンプルです。
Bittorrentのbencodingに関する部分のコードをチックすると良いでしょう。ですが、Radierでは LLライクな独自の方法を採用しました。
特に理由はありません。仕様から空で考えたら、別の実装になってしまいました。
パースの仕組みについて、簡単に解説します。 LLでは文法とJava Method が一対一で対応付けることができます。
なので、対応付け方法がわかれば、機械的な作業になります。
※ なので普通は、antlrだとか javaccとか、yaccとか bisonとか ツールを使って実現したりします。
例えば、以下のような文法の場合
benstring : "i" [0-9]* "e"
beninteger : "i" [0-9]* "e"
benobject : beninteger | benstring
以下のような感じで一対一の対応で書けます。
static void benstring(reader) throws xxException {
try {
reader.mark();
if(check(string grammer)) {
} else {
reader.backtoMark(); // パースに失敗した時に、ポインターの位置を元に戻す。
throw xxException;
}
} finally {
reader.releasemark();
}
}
static void beninteger(reader) throws xxException {
try {
reader.mark();
if(check(integer grammer)) {
} else {
reader.backtoMark(); // パースに失敗した時に、ポインターの位置を元に戻す。
throw xxException;
}
} finally {
reader.releasemark();
}
}
static void benobject(reader) throws xxException {
try {benstring()}catch(xxException e){}
try {beninteger()}catch(xxException e){throw e;}
}
[reference]
- 成果物、bencoding
https://github.com/kyorohiro/Raider/tree/master/Raider/src/info/kyorohiro/raider/util/bencode
- Torrent spec
http://en.wikipedia.org/wiki/Torrent_file
http://www.bittorrent.org/beps/bep_0003.html
http://sourceforge.net/projects/bittorrent/
- LL Parser
http://pragprog.com/book/tpdsl/language-implementation-patterns
2013年2月10日日曜日
P2P探訪 Raider その1-1 Bencoding
前回の記事を書き直しました。説明不足を補います。
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